先日、アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)が、2021年版、ペットの誤食・誤飲トップ10を発表しました。今回はそれを紹介したいと思います。
(https://www.aspca.org/news/top-10-pet-toxins-2021 より)
ASPCAによると、去年1年間、アメリカで40万匹以上のペットが 誤食・誤飲被害にあいました。その中でも最も多く報告された物トップ10は次のものです。
ペットの誤食・誤飲ランキング(2021年)
1位 市販薬(風邪薬、ビタミン剤、サプリメントなど)
2位 処方薬(抗うつ薬、抗てんかん薬、心臓の薬など)
3位 人間の食品
4位 チョコレート
5位 室内・室外の植物
6位 清掃用品や住宅補修製品(接着剤やペンキなど)
7位 動物用医薬品
8位 殺鼠剤
9位 殺虫剤
10位 園芸用品
1、2位は市販薬や処方薬になっています。チョコレートやタマネギが毒であるということは広く知られているため、飼い主も注意を払っています。しかし、薬については毒という認識が薄く、あまり気を配らない傾向にあるようです。
袋に入った状態で薬が保管されているから安心していないでしょうか?アメリカでは、袋を破いて犬が薬を食べてしまうケースがありました。袋に入っているからといって安心せず、必ず犬・猫が開けられない棚の中などにしまっておきましょう。
3位の人間の食品は、具体的にはプロテインバーやシェイク、キシリトール、ニンニクやタマネギ、ブドウやレーズンなどです。人間の食べ物であっても犬・猫にとっては有害な場合がありますので、ペットに与える際にはよく調べてからにしましょう。
4位のチョコレートについて、アメリカでは平均して15分に一件、チョコレートの誤食があるようです。人間にとっては甘くておいしいお菓子ですが、犬・猫にとっては毒なので、誤食してしまわないように注意を払いましょう。
5位の植物は2020年に順位が上がりました。おそらくコロナ禍により家庭でできる趣味としてガーデニングが流行った結果、誤食が増えたのでしょう。家庭内で植物を育てる場合は、事前に犬・猫にとって毒でないかチェックしましょう。またインテリアとして観葉植物を置く場合にも事前にチェックが必要です。
7位の動物用医薬品ですが、動物が嫌がらず食べてくれるよう、おいしくなっているようです。そのため、1回の服用量を超えて食べようとします。動物用医薬品も必ず犬・猫が開けられない棚の中にしまうようにしましょう。
9位は殺虫剤です。ペットを飼っている人は安全な殺虫剤かどうか調べてから購入するようにしましょう。例えばゴキブリ駆除用の殺虫剤、ホウ酸団子は犬・猫にとって毒です。できるだけ買わないようにしましょう。

ペットを誤食から守るには
ペットを誤食から守る一番の手段は予防策を講じておくことです。ペットが食べられる場所に置かない、ペットが開けられない場所にしまっておくことが誤食予防の基本です。しかし、それでも犬や猫が誤食してしまった場合はすぐ獣医に相談しましょう。
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